ムードに流され9条を変えてはいけない

 世界に珍しいと言われる非戦事項を記述している日本国憲法第9条第2項。安倍晋三首相はそれを改正したいとの野望を露にしています。
 「自衛隊アメリカ軍とともに世界中で軍事活動させないと国際貢献ができないから日本は普通の国になれない。」とか言うのがその主たる理由。
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 「世界に憲法9条2項を後生大事に憲法にしている国はない。」のも憲法改正の理由。でもそれだけ「貴重品」であれば変える必要はないのではないかとも思いますね。

 太田光と中沢新一の対談集である「日本国憲法を世界遺産に」という本は秀作ですね。確かに日本国憲法のお陰で日本は海外での戦争に巻き込まれずにすみましたし。
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 同時に日米安保条約で「アメリ核の傘」のもとに国防をしていたことも事実です。日米関係と近隣諸国との関係をどうするのかが大問題ではあります。

 最近アメリカは「9・11テロ」以降、軍事戦略を大幅に変更しました。「世界中でテロとの戦争を展開する」となりますと戦争に「終わりが」ありません。従来の対枢軸国、対共産国相手では国家が相手でした。交渉相手が明確であり「終戦」がありました。

 テロ組織は国家組織ではありません。世界中にネットワーク化されています。そのテロ組織を国家相手の戦闘機関でアメリカ軍が対応できることは難しいと思います。対応する為の米軍再編であり、日本の自衛隊も際限のないテロ戦争に巻き込もうとしています。
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 テロは「格差」があるから発生します。格差社会をなくすことがテロ対策になります。グローバル経済と称してアメリカとユダヤ資本が格差社会を世界中に拡大するなかでは、テロが収まるはずはありえません。

 日本はアメリカが仕掛ける際限のない対テロ戦争に巻き込まれてはならないと思います。戦争ばかりしている国(アメリカ)と60年間戦争をしなかった国(日本)とが一蓮托生と言うことはありえません。