前田康博さん講演会について 5月19日(金曜)

西村 今月の「けんちゃんのどこでもブログは、市民運動とブログについて3人のゲストとお話します。それぞれブログを活発に作成されています。
 ブログ「それがたまるか」を作成し、東洋町の高レベル放射性廃棄物問題を追及されている外京ゆりさん。ブログ「高知遺産 新堀川http://white.ap.teacup.com/shinbori/」を作成歴史的資源と生態系維持の活動をされている下司孝之さん
 市民サイドで憲法や平和のありかたでこの3年で4回の市民講演会を開催された「サロン金曜日」の松尾美絵さんhttp://www.nc-21.co.jp/dokodemo/gesuto6/m-matsuo.htmlです。6月2日には「前進した6者協議・孤立する日本 拉致だけではわからない朝鮮」という前田康博さん(元毎日新聞記者。大妻女子大学教授)の講演会を企画されています。

 松尾美絵さんにお訪ねします。過去市民サークル「サロン金曜日」ですが、安田純平さん講演会を2回開催されました。昨年は品川正治さんと天木直人さんの講演会を2回開催されました。今回は前田康博さんです。どのような人で、また講演会の狙いはなんでしょうか?

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松尾 前田康博さんは元毎日新聞ソウル支局長をされていました。北朝鮮へも12回訪問されています。朝鮮半島の情勢に大変詳しい方です。
 その後アジア各国を40カ国を訪問、いろんな側面から取材をされています。 「アジアの中の日本はどのようにあるべきか」今一度考えてみたい。と思っています。


西村 前田康博さんは経歴を見ますともともとは毎日新聞記者。ソウル支局の特派員もされていました。朝鮮半島問題の専門家の1人です。
 日本は「拉致問題」があり、北朝鮮との外交交渉はうまく進展していません。
。前田康博さんはそれに対しての危機感をもたれているのでしょうか?

松尾 危機感というよりも拉致問題ばかりが報道されるので、拉致問題だけでは日本と朝鮮との関係は、過去と未来を通じての関係を正しく見ることができないのではないでしょうか。そう思っています。

西村 今の日本の政治や報道などは「拉致問題」が主体ですね。なかなか「そればかりではない。」と言う声があげにくい状態ですね。そのあたりは松尾さんどう思われますか?
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松尾 そのような雰囲気をとても感じます。政府の意向をマスコミが代弁している。拉致問題を繰り返し報道することにより、国民も「朝鮮は怖い。」と拉致だけが北朝鮮であるかのような空気を作り上げています。そのように思いますね。

西村 松尾さんも2つブログを作成されています。「平和」に対する読者の反応はいかがでしょうか?ブログを通じての交流はいかがでしょうか?
 (わたしも今までのサロン金曜日の講演会はすべてホームページに上げています。時間が経過しても見てくれているようです。)

松尾 このあいだ「国民投票法案」についてブログに出しました。実際の国民投票法案というのは150条くらいありまして、とても読めたものではありません。
 そのことについてブログに出しましたらある人からコメントがありました。
 「自分のブログには要約したものがあるので、見ていただきたい」と。私も訪ねました。よく整理されまとめられています。こういう風なブログを広めたら良い名と思いました。そういう人と簡単に連絡がとれるのはブログの良さですね。

西村 先般開催された朝鮮半島問題を解決するための「6カ国協議」でも日本は孤立しているような印象を受けました。前田さんはそのあたりはどのようにかんがえられているでしょうか?

松尾 そうですね。前田さんの講演会を直接聞いていただきたいです。私が思うことは6各国協議と言いますのは、朝鮮の核をどうするのか。もともとはアメリカと北朝鮮の2カ国で話が始まったものです。
 米朝2カ国の間では話がうまく進展しませんでした。そこで米朝2カ国に韓国、中国、ロシア、日本を加えての6カ国協議となりました。

 ただ日本の場合は「拉致問題が解決しないとなにもしない」という姿勢ですね。交渉にも応じないことになっています。日朝間の外交交渉も進展していません。
 朝鮮側の言い分は、やれるべきところはしてきたというのでしょう。そうですので、日本は拉致問題の進展なしに次にはすすめない一点張りですので、他の話に全くすすめないので、逆に日本が孤立化しているように見えます。

西村 前田康博さんは市民に何を訴えたいのでしょうか?
 「拉致問題」と「核問題・ミサイル」問題が両国の間にあります。日本国民の北朝鮮に対する反応も最近はきびしいものがあります。
 あえてこの時期に今回の講演会をサロン金曜日で開催する意義はどのようなところにあるのでしょうか?

松尾 私が思うところは、朝鮮と日本との関係ですが、それは主に戦前もそうですし、戦後の歴史というものもあまり日本人は正しく認識していないのではないかと思いました。
 それは私自身をも含めてのことです。日本もアメリカも北朝鮮と国交を開いていません。そのような状態で今まで来たのはどうしてなのか?何が原因なのかということをつきつめないといけないと思いました。
 戦前の日本は朝鮮を侵略し、朝鮮の文化をとりあげたり、日本語の文化を押しつけたり、はては朝鮮の姓名を名乗ることまで禁止することまでしました。
 朝鮮の人達も日本軍兵士として徴兵されました。数々の史実を私たちは今一度きちんとふりかえる必要があります。
 それからのこれからの日本と朝鮮のありかたを考えたいと思います。日本と朝鮮はこんなに近いのに2つの国の関係を持っていけば良いのか。考えていきたいと思います。

西村 北朝鮮問題というのは安倍内閣に政治的にとことん利用されていると思います。先般強行採決で成立した国民投票法案。これなんかも日本国憲法第9条第2項の改正が目的だあると思われます。
 それが目的だけの国民投票問題であると思います。そのために朝鮮問題が利用されているのではないか。そう思います。

松尾 北朝鮮を利用し、北朝鮮は悪い国、怖い国という事によって日本の自衛隊(軍隊)を増強していったのもそうです。その延長線上にはアメリカ軍と一緒になって日本の自衛隊が世界中に派兵されていく。海外派兵が出来るような国にすることが目的なのです。

 それはとても危険なことです。北朝鮮問題は拉致問題だけではありません。、前田康博さんの講演会を通じて皆さん方に考えていただきたいと思います。

 前田康博さんの講演会

日時 6月2日(土曜) 午後2時より4時まで

場所 高知市新文化ホール

参加費 1000円(高校生以下無料)