市民運動とブログについて その2 6月1日(金曜)

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西村 今月の「けんちゃんのどこでもブログ」は、市民運動とブログについて3人のゲストとお話します。それぞれブログを活発に作成されています。
 ブログ「それがたまるか」を作成し、東洋町の高レベル放射性廃棄物問題を追及されている外京ゆりさん。ブログ「高知遺産 新堀川」を作成歴史的資源と生態系維持の活動をされている下司孝之さん
 市民サイドで憲法や平和のありかたでこの3年で4回の市民講演会を開催された「サロン金曜日」の松尾美絵さんです。6月2日には「前進した6者協議・孤立する日本 拉致だけではわからない朝鮮」という前田康博さん(元毎日新聞記者。大妻女子大学教授)の講演会を企画されています。

 最近ではGoogleやYahooのような検索エンジンを活用して「キーワード」でサイトやブログを探してくる人も増えました。 検索エンジンではきちんと文章を書き、目的の言葉が文章の中に入っているサイトが上位に拾い出されるようです。そのあたりはみなさんは意識されますか?

下司 副題のところに「なにをかけ」とあるのでそれをブログを書いています。

外京 ブログ「それがたまるか」の場合もサブタイトルに「東洋町と高レベル放射性廃棄物最終処分場」というキーワードを入れたほうが良いとけんちゃんに言われたので入れております・
 どんどん変化する状況に対応してキーワードもつけ加えています。

西村 またテーマごとの言葉を集めて関連ブログを表示しているサービスもみられます。Kizashは例えば「東洋町と言えば」と入力しますと、「高レベル放射性廃棄物」「田嶋町長」「原子力環境整備機構」「核廃棄物拒否条例」とか関連する言葉が並べられ、関連したブログが表示されます。

外京 検索しますとたくさん私のブログもあらわれました。わたしの個人名も現れました。今は選挙後ですからそのなかでも「沢山保太郎さん」というキーワードでたくさんのブログが検索できます。
 随分チェックが早いようです。機械が自動的に仕分けているようです。


西村 kizashiで「憲法9条と言えば」というので探せば、関連したブログが簡単に探せます。
 連携したいブログがすぐに見つけられ、トラックバックしたり、コメントをいれて交流が深まることはあるようです。

松尾 良いことを聞きました。これからそのやりかたで連携できそうな人を探してみます。


西村 平和運動などもネット利用や、ブログの活用が随分遅れていました。最近はようやく「出てきたのかな」と思われます。でもまだまだネット社会に慣れていないようですね。
 20年前の窪川原発反対運動当時は、タイムリーな広報(情報発信)がなかなか難しいように下司さんも言われていましたね。

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下司 あの時は月刊誌に投稿する。採用されても1ヶ月遅れ。あるいは2ヶ月遅れになりますね。そういうことですね。
 今回の運動の場合は東洋町からすぐに生の情報が見られますね。凄いことですね。大手マスコミの媒介を経由せずに市民がストレートに情報を発信することが出来る。これは凄いことですね。

 これは自分達が道具として使いこなすしかないのではないかと思いますね。

外京 津野町津野町長が高レベル放射性廃棄物最終処分場の終息宣言をしました。あの時の私のブログ(それがたまるか)のアクセス数は凄いものでした。
 テレビもラジオも報道していない段階で流しましたし。津野町から電話がありまして、震える手でキーボードをたたいてブログに書きました。
 そのときは物凄いアクセス数でしたから。

 今回の東洋町の場合には東洋町にメールを打てる人が少ないので、津野町ほどではないにしろそれでもいろんな情報が流れてきます。それに対するリアクションもびっくりするほどありますね。


西村 外京ゆりさんや下司孝之さんがされた県会議員立候補予定者への「公開質問状」。回答集の結果の公表は、市民側から政治家への働きかけになるでしょう。
大変良い挑戦であると思いました。それで、今後もなさるのでしょうか?アイデアがあればご披露下さい。
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下司 自分達の市民運動に政治家の人が真剣に相手をしてくれるのは選挙直前の時期ですね。政治家の1人1人にこの問題を聞きに行くこともままならない感じがあるのですが。
 このときばかりは真剣に話を聞いていただきました。そこはこちらは聞きたいわけですので聞くわけです。
 自分達の場合は特定の政党や候補者を有利にする、不利にするという観点は全然ありません。
 「新堀川を守る」「保全する」という観点で活動しています。だから自分にとっては回答をすぐに公開するという緊急性はありませんでした。そこは東洋町の問題とは異なっています。
 ではなにがわかったかと言いますと、全体の県会議員の意識がわかりました。「道路をことさら急いでつくる必要はないのではないか。」と彼らも思っていると。それが確認できたことは良かったと思います。

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外京 高レベル放射性廃棄物地層処分については、世論の関心も高まってきたこともありまして、県議会立候補予定の皆さんは真剣に答えていただきました。丁寧に答えていただいたという印象をもっています。
 団体として回答をいただいたところもあり、個人としても回答はいただけないところもありました。それでも丁寧に回答いただいたところが多かったのでとてもよかったと思います。
 
 「争点のない県議会選挙に争点をやっとつくった」と市民の人からもいただきました。投票の際の選択肢になったと言われる人もおられましたし。

「shitumon-kaitou.pdf」をダウンロード


西村 今後は市民の側からのもう1歩進んで「政策提案」や「政治家の監視」活動をネットの道具を活用し、若い人たちとも連携してやる必要がありますね。そのあたりは皆さんはどう思われますか?

下司 若い人たちと自分の世代とは隔絶されています。ブログということになりますとさあどうなんでしょう。かれらだって当然ブログは簡単にできるし使いこなせますね。われわれは体力はないがブログはできます。
 そういうことではどこかで接点があるはずだと思いますね。

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松尾 発信するメディアを持たない市民にとってブログ、ネットの活用が必要です。これからますます重要になります。1人の人が自分の意思表示をしたものをインターネットの中でネットワーク化していくことで、おなじような想いをもっえ何かをしていくうえでそれぞれ住んでいる地域や場所が違っていましてもネットのなかでどんどんつくっていくことが出来ると思います。


外京 わたしはインターネットのもつ速報性。個人として発信できる今までになかった媒体として感じています。松尾さんが言われたように年齢とか住んでいる地域など関係なしに、海外の人とも同じ意識で世間に対してものを言うことができます。
 これからもブログの大きな可能性を感じています。
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