政治を身近に

 考えて見ると私の政治体験は長い。政治に関心を持ったのは中学生時代であり、田舎の町にあった共産党の青年組織である民主青年同盟へ入会申し込みをしに行きましたが、「16歳でないと加入できない。」と言われ「革命には年齢はないはずだ!」とわめいていたようです。

 高校生から大学生にかけて主に極左系のセクトの周辺に漂い、政治評論を読んでおりました。でも1976年以降はその方面は頓挫しすっぱり辞めてしまいました。
 その後Uターンしました。1985年から93年までは青年会議所(JC)に在籍していました。

 こちらはどちらかといえば右系の思想を持っている人が多かったですが、実にフレキシブルでリベラルな組織でありました。いろんな事業を計画し、実施することができました。
そのなかで自民党衆議院議員の選挙に関わったこともありました。

 JCを「卒業」した後は、立ち上げから市長選挙に関わることになり、右も左も一緒くたで1年間緊迫した毎日でした。結果は敗北し、がっくり疲れたことを今でも悔しく思い出されます。

 右も左も市民活動もNPO活動もしました。狭い政党や労組だけの活動ではありません。また2000年からラジオ番組を制作し、出演していましたので、高知のあらゆる立場の人たちと面談し、話を聞くことが出来ました。要するに「世間が広く」なったのです。

 ですから逆に市民と政治は「遠い」と感じる毎日です。
 年末になり年賀状を作成する季節が近づいてきました。わたしなどはせいぜい400枚程度しか年賀状を書きません。

 でも政治家になろうとしたら高知市議で2000人、県議で6000人の人に自分の名前を書いていただかないといけません。市長や知事、国会議員ともなるととてつもない人に自分の名前を書いていただかないといけません。
 
 冷静に考えますと、組織のある政党に加盟し、そこの公認候補になる以外しか、市民が政界デビューすることはまず不可能です。政党に属さず無所属で運動も出来ますが、宛名を書いてもらう人、電話をかけてもらう人、。事務所の経費。人経費を全部資金を自分で調達するとなるとすぐに数百万単位のお金が必要になりますね。

 街頭で吠えることはできましても、お金を出して人を雇い、活動していくことは貧乏な市民には出来ません。かといって政党筋のしもべにはなりたくない。そう考えると「政治は遠い存在」と考え込むばかりです。

 学生時代に生徒会や自治会の役員選挙に出たことがありました。これは度胸さえあればよいもので、お金は必要ありませんでした。
 実社会の民主主義の基本である選挙ですが、冷静に考えても資金がかかりすぎますね。

 せめて政治活動の監視をし、コメントをすることが関の山ですが、有権者として今後も真剣にやろうと思っています。