ブログと選挙について

西村  今月のけんちゃんのどこでもブログは、高知シティFMの戸田健史さんとともに、ブログをとりまく社会についてコメントいたします。
 今回のテーマは「ブログと選挙について」です。今年は「選挙の年」です。4月には「統一地方選挙」。土佐町町長選挙もあります。7月には参議院選挙。11月には高知市長選挙と高知県知事選挙があります。
 候補者を見る限り、現職、新人ともブログやホームページを活用した人は少ないようですね。現職では橋本大二郎高知県知事秦愛高知市会議員だけですね。
 新人では県議に挑戦されている大石宗氏土居正治さん川竹大輔さんがブログを作成されておられます。

戸田 なかなか昔から議員をされている人はブログなどを作成されていないようですね。紙媒体で活動報告を配布したり、後援会へ入会してくださいとのパンフを配布したりはしていますが。
 インターネット上での動きは高知ではまだまだのようですね。
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西村 HTMLのサイトを作成されている議員もおられます。更新頻度が低いようです。双方向になっていなくて、コメントを受け付けるようになっていない。掲示板もありませんし。後援会パンフをコピーして貼り付けているサイトにすぎない事例が多いようですね。

戸田 そのほうが作成しやすい事例もあるでしょう。

西村  土佐町で農業をされている川田雅敏さんもブログで「町長にチャレンジする」ことを意思表明されました

最近は携帯サイトもこしらえたようです。

 今後は少し地方でもブログを活用している動きもあるでしょう。
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戸田 川田さんは「このブログで町長に挑戦しようと思います。」と意思表明されましたね。新しい動きであると思いますね。今まで立候補表明は報道機関を呼ばれて記者会見するのが普通でした。
 ブログで意思表明するというのも珍しい事例でしょう。面白い事例ですね。

西村  西やんこと西田政雄さんが、インターネット選挙を意識されていくつか実験サイトを開設されておられます。

高知県インターネット予備選挙委員会

高知なんでもアンケート

 選管に問い合わせをしているようですね。

戸田 高知県インターネット予備選挙委員会と大きく出ています。でもそれは親しみやすい内容であり「あなたは次の県会議員選挙に行きますか?」という質問項目が表示されています。

 「必ずいく」「天気が悪ければいかない」「まだきめていない」「政策をみてきめる」「興味がない」「いかない」のなかから決めるようです。
 システム上、重複投票を削除する工夫もありますね。IPアドレスによる判断できるようです。IPアドレスも偽装できますので、完全なものではないですね。
(IPアドレスはダイアルアップですと毎回変わりますし)
 注目するところは選挙の結果がでるまで公表はしないとのことです。選挙に関する面白い動きとして注目されることですね。

 よく大手ポータルサイトで投票システムがありますね。なんかの質問でA B Cと選択肢があり投票する。そいういうシステムを想像いただければ良いと思います。

西村  前回の選挙の年は2003年ですね。当時から比べますと各政党のホームページはそれなりに中央は充実はしてきています。動画や音声もありますし、見ていて飽きない構成になりましたね。
 しかし身近なローカルレベルはまだまだですね。高知支部などになりますとまだまだ充実していません。ホームページすらない支部の政党まであり、まだまだですね。

戸田 中央レベルの政党のホームぺージの充実は技術の進歩もあるでしょう。若い人がインターネットを活用する比率が高くなりました。いかに選挙の世界に引き込むか。動画なども利用していますし。
 政治を身近なものに感じてもらおうという戦略があると思います。身近な市町村レベルにいきますとそこまでは行ってはいませんね。
 これは人員。費用の問題はありますね。たとえ見栄えは多少悪くてもブログで毎日更新しているとか。そうすれば印象は変わりますね。
 

西村  最近公職選挙法の改正の動きもあり、「ネット選挙」も可能になるでしょう。韓国などはネットで選挙していますし。現在では公示後のブログやホームページの更新は禁止されています。文書違反になります。
 それがネット選挙になりますと公示後も更新可能になります。近くそうなるのではないかと思われますね。

戸田 まさしく街頭で演説する変わりに、ネット上で演説することが出てくると思います。
 韓国の状況は選挙運動はインターネットでやってはいますが、投票はまだインターネットではしていませんね。ただ計画段階ではあるようです。紙とネットの併用を計画中であるようでした。
 韓国の場合は以前この番組でも紹介しましたが、住民登録番号がもとになっています。大手のポータルサイトに登録する時などもです。こういうシステムが先行してあるので、投票も電子投票でという動きがあるようですね。

 日本でも住民基本台帳がありまして、それぞれ個人に番号がつきますので、韓国の動きに追随するかもしれません。すぐには難しいですね。

西村  先月宮崎知事選挙では、そのまんま東候補が一番熱心にホームページやブログを作成していました。政策的なことも良く書かれていましたね。ようやく日本でもネットに対応した政治家も出てきたなと思いましたね。

戸田 なにぶん不利なところからのスタートであったことも確かでしょう。街頭演説だけでなく、それに耳を傾けようとしない人たちに、ブログやサイトを良く見ていたと思います。ひとつの事例であると思います。

西村 今年が2003年より異なっていたのはブログの登場でしょうね。
ホームページの開設もブログではとても簡単になりました。しかし地方政界ではまだまだ政治を目指す人たちにブログは活用されていないのがとても残念ですね。
 今後あと4年すれば状況はまた変わるでしょう。

戸田 なにかと選挙では怪文書が出回ったりしますね。インターネット上でこうした動きがあるのでしょうか?怪文書ならぬ怪メールが出回る可能性も念頭におかないといけないでしょう。
 でもこうしたものが出回ることは、まだ政治が熟成していないことですね。