政治は「若さ」でするものではない

ruiikumi2007-11-26

 16年前の1991年、当時副知事であった大蔵省官僚出身者の自民党公認候補を高知県知事選挙で30万対10万の大差で破った橋本大二郎さん。
 16年後の2007年「脱官僚知事」の後釜は1ヶ月前まで財務省官僚であった尾崎正直さんになりました。「脱官僚知事」の後釜は「官僚知事」になりましたから。当時も「日本1若い知事」今回も出身こそ違いますが「日本1若い知事」の誕生になりました。

 「脱政党」「脱しがらみ」の橋本大二郎さんでしたが、尾崎正直さんは、自民、民主、公明、社民の大連立・相乗り連合艦隊選挙。連合も自治労解同という大きな組織はすべてが尾崎さん支持で動かれましたし。

 あげく投票率は戦後高知県知事選挙では最低の45%台。得票数も20万票に届かず、投票占有率も62%でした。なにせ高知県民の55%は棄権したのですから。

 太田総理のマニフェスト流で言えば「投票率50%を下回れば県知事選挙は無効とし、当選者はいません。」とでもすれば高知県には知事不在になります。

 今回はそうすべきであったと思いますね。今回の選挙は無効ですし。そういうことであれば県民も有権者も投票したでしょうし、棄権する選択肢も積極な意味が出ると思います。

 橋本知事が「選挙に強い知事」であったがゆえに、各政党も引きづられたのは事実。相乗り政党も、対抗した政党もすべての政党は足腰も組織力も弱っていましたね。電話もかかりませんでしたし。政策ビラもうちへは入りませんでしたし。

 マスコミでの「総括」もいろいろとされていますが、それほど切り込んだ取材も目立ちませんでしたね。「選挙に強い」橋本知事の16年の間にマスコミの「取材力」も落ち込んだのではないかと思いました。

 県民からの提案や問題提起がなかったわけではありません。それらを高知新聞政治部など有力ローカルメディアが「談合」して「伏せこんだ」印象を持っているのは私だけではないとは思います。

(県民からの提案の数々の記事です) 参考ブログ記事

争点隠して高知のマスコミは死んだ

 政治には「若さ」はアドバンテージにはなりません。吉田茂は首相になった年齢は68歳でした。昭和14年には一度は政界を引退したロートルが戦後日本の基礎ー講和条約、憲法公布など大仕事をやりとげたのですから

 民主党の前原前代表も、安倍前首相も「若さ」を前面に出し、さっそうと登場しましたが、あえなく現実の政治の前に惨敗し、哀れな姿を曝け出しました。
 「小姑」が数多い尾崎正直さん。はたしてきちんと高知県政の舵取りができるのか。県民として監視をしてく必要性があるでしょう。

 若いのはいいのはタレントだけ。政治家には「若さ」は得点でもポイントでもありません。


吉田茂首相がサンフランシスコ講話条約を締結した時は、70歳を過ぎていたと思いますね。