高知県政の課題

ruiikumi2008-01-13

西村 今月の「けんちゃんのどこでもブログ」は、昨年あいついで行われました統一地方選挙参議院選挙、高知県知事、高知市長選挙の結果、国と地方のあり方が変化しました。高知シティFMの戸田さんとトークします。

 今回のテーマは「高知県政の課題とは?」で話をします。
 高知県政の課題は山積みです。県民は雇用の安定、県経済の振興を一番のぞんでいます。しかし役人出身の知事に期待するのはお門違いです。
 製造業の立地の少ない高知には好景気の波は来ませんでしたし。

戸田 たまに東京の企業が進出したこともありましたが。現地採用で何10人かが雇用されたこともありましたが・・それ以降大きく高知県の経済の浮上にはならず一時しのぎでありました。

西村 製造業であれば自動車関連企業のように、裾野の広い企業が進出するのとは波及効果が違いますね。輸出型産業の国内で言えば、プラズマテレビでしょうか。そうした電機メーカーなんかがありますと雇用の機会も増大しますけれども・・。

 それは全くありませんし。どうでしょうかね。
 怖いのは「国策」と称して「迷惑施設」である「高レベル放射性廃棄物最終処分場」が高知県に押し付けられるのではないかということです。尾崎正直知事は毅然と拒否できるかどうか、知事選挙前の市民団体への公開質問状の回答では曖昧な回答に終始していました。

戸田 市民団体への公開質問状に対しては4人の候補者の中では、尾崎さんはどっとともとれる曖昧な回答をされていましたね。今後どちらにも転ぶ可能性があるということですね。
 となりますと「声の大きな人」の影響で県政が歪められる。結局は「高レベル放射性廃棄物最終処分場を高知県が受け入れる可能性だってあるわけですね。

 そうならないためにはどうすればいいのか。それは見極めることですね。そうしないと高知県はとんでもない方向へ進んで行くことになります。

西村 橋本県政時代にある程度進んだ「県民との対話」「情報公開」が後退するのではないかと心配です。なぜかと言いますと各政党相乗り知事は、県議会との対立はないかわりに、県民との対話がなおざりになるのかどうか注目です。

 かつて橋本知事を支持し自民党から分裂した県政会までが支持していますし。共産党以外は県議会は知事の与党になりましたし。県議会では執行部との対立はなくなりましたし。そうすると県民との対話は「なおざり」になるのではないかと思いますね。

戸田 一時期の国政(今も衆議院はそうでうが)と同じようになりますね。与党が絶対多数で、野党がいくら声をだして反対しても強行採決してしまう。
 もし県レベルでもそうなれば恐ろしいことになりますね。ある程度の反対勢力は必要ですね。それがない状態ではいかに県民が注意し、監視しないといけないでしょう。そうしないとあなたの生活にも悪影響が及んでくるんですよ、ということになりますね。


西村 高知県の観光振興に手立てはあるのでしょうか?やはり「よさこい」と「漫画文化」ではないかと思います。地域のオリジナルの文化を徹底的に強調する以外にわざわざ人は来ません。

戸田 そうですね。やはり「オンリー・ワン」といかないまでも、「ここ」という具合にならないと集客力はやはりありませんね。
 今全国で「よさこい」ということでアンケートを取りましたら、北海道の「YOSAKOI ソーラン」のほうが多数を占めるのではないでしょうか。

 これではいけない。「よさこいなら高知へいかないともぐりだ!」という具合にならないといけませんね。そうしませんとよさこいによって高知は豊になるということにはなりませんね。

 これは漫画もしかりです。漫画というのは高知というのにはまだまだ遠いですね。

西村 せっかく人的資源である漫画家が高知からたくさん出ているのに、それを活用することをしないですね。やはり高知の行政の人たちは漫画を一段と低く見ているのか活用しようとしません。

 やはり観光というのであれば、さきほど戸田さんが言われたうように「オンリー・ワン」でないといけないのですね。オリジナリティを強調するものではないと。それを全面に出していけるものではないと。
 インパクトがないとわざわざ人は高知へは来ませんね。

戸田 なにかきっかけがあることで高知が注目されることは、何年かに1回はありますね。例えば2006年度のNHK大河ドラマの「功名が辻」とか、TBSのドラマでも土佐清水が取り上げられたり。

 それで大きな利益を生んだかといいますと。そこまでは。にはなりません。なにか詰が甘いなとは思います。なにもこれはお役所ばかりの責任ではありません。

 県民から「こうすればいいのでは」との意見をどんどん出していくことが大事ですね。そうしないと「資源」の有効活用は出来ませんね。

西村 具体的に「高知の農林水産物を大都市部で売り出す。売りつくす」しくみづくりが必要でしょう。尾崎知事も選挙中に言われていました。ではその売るしくみはどうあるべきか。

 それにはアンテナ・ショップでは駄目です。沖縄県物産公社の事例に習った大掛かりな仕組みが必要です。直接的に大都市の消費者の市民との対話のチャンネルをこしらえないと駄目ですね。

 いいものこしらえてどんどん都会で売れていく仕組みを作らないといけないですね。高知経済へ波及効果にはなりません。

戸田 今東京は経済的に好調で潤っています。そこからダイレクトに高知にお金が廻ってくるしくみをこしらえないといけないのです。そうしないと高知は潤いません。
 その点宮崎は実に上手にしていますね。宮崎産品があらゆるところで売れておりますし。宮崎がすこしづつ良くなっていますね。これを見習うべきでしょうね。

西村 それはタレントのそのまんま東ですか、売れない芸能人から県知事になりましたし。問題をおこしタレントではありましたね。

 それを逆手にして東国原知事は宮崎産品のトップセールスマンでテレビに出るたびに持参し、東京での顧客の開拓に努力をしております。地鶏や宮崎の産品をお土産に持参していますね。自分が時に自虐ネタもしながら宮崎の広告塔として大活躍しています。徹底しましたね。
 宮崎県にプロ野球がキャンプに来れば差し入れに行きますし。知事が東京へいくたびに宮崎産品を持参する。これだけでかなり売り上げはのびたと思います。

 宮崎と高知は気候も似ているし、なにかと競合します。高知もよほど特色のあることをしないと宮崎には勝てませんね。

戸田 橋本大二郎前知事も在任中はないかと東京圏へのPRをされていました。今の宮崎の例からしますと随分弱いものですね。尾崎新知事も若いのですから、どんどん豊かな地域に高知産品をPRして行っていただきたいですね。

 東京で高知産品がどんどん売れるしくみをなんとかこしらえていただきたいですね。


西村 それには県職員のレベル向上も必要でしょう。ある程度の給与と待遇の保障は必要。県庁は高知県最大の企業でもありますし。「偽者の改革派職員」ではなく、県民と対話のできる県職員であってほしい。
 県職労も「与党」になったのだから、職員の資質向上に熱心であってほしいと思いますね。

戸田 待遇の改善が職員の質の向上にもなるでしょう。職員の質が上がらなければ、低い所得であえいでいる多数の県民からやっかみが来るでしょうし。
 

西村 いろんな県政の課題は多いでしょうが、県民の立場で提言は必要です。

戸田 いろんなところに目を向けていくべきであるといますね。