日本は北朝鮮を非難できるのか

ruiikumi2007-03-18

 「従軍慰安婦問題」でアメリカの下院で日本非難決議が採択される可能性があるやに聞きます。それに対する安倍首相の国会での発言も韓国や中国の反発を招き、アメリカの新聞にも批判記事が掲載されています。

 一方自民党有志による議員連盟日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長中山元文部科学大臣)は、政府の要請を受けて、従軍慰安婦問題の再調査をするとのこと。

 もともと「従軍慰安婦など存在しない」と主張し、歴史教科書から記述を削除させる政治的行動を繰り返してきた議員連盟が一体何を調査するのでしょうか? 客観的な提案資料を作成する能力があるのでしょうか?

 調査をされるのであれば、韓国の従軍慰安婦をされていたという人達の施設を訪れ事情を徴集し、アメリカ下院へ行き自分達の主張をするべきでしょうに。文面を読むとただ政府へ提出するだけ。

 2年前高知で聴講した証言集会での韓国人女性の話は真実であると思います。

 1993年の河野談話で日本政府は戦争犯罪と認め謝罪し、95年の村山内閣の時に民間での基金を集め補償金を拠出しています。
 ただ被害者の朴善仙(パク・オクソン)さんたちは、「日本政府が戦争犯罪を謝罪し、二度とあのような行為をしないと誓ってほしい。そうでないと死ぬことはできない」と言われたことが心に残ります。

 ですので日本政府や自民党有志が「内弁慶」な調査をし、報告をしたところで、なんの効果もありません。それどころか「拉致問題は解決した」と言い張る北朝鮮とどこか違うのでしょうか。

 拉致問題人権派ぶる安倍首相ですが、60年前の拉致問題にきちんと発言できるのか。そこに諸外国は注目していることを忘れてはいけないでしょう。